7月8日早朝、太麻里に上陸し、台東は史上最大の台風-ニパルタックに直面した。レベル17の激烈な強風が吹き荒れる中、台東各地区では樹木や家屋の倒壊、看板落下など、あたり一面悲惨な状況となった。
強風で屋根が壊れた家は少なくなく、雨水が直接屋内に侵入し、県立運動場の新設されたスタンドの屋根もひっくり返った。最も賑わう中華路は、店の看板と電線が全て地面に横たわり、無数のシャッターが破壊され、屋上タンクも飛び交った。民航路の乗用車は吹き飛ばされて安全島に乗り上がっていた。
蘭嶼(ランショ)全島では、7月7日の晩、計1592世帯が停電した。そのうち約30〜40世帯のトタン屋根がひっくり返り、環島公路上の至る所に落石があった。蘭恩(ランオン)文物館の屋根も吹き飛ばされ、文物が水浸しになって損失を被った。また、蘭恩文教基金会の宿舎エリアの屋根もひっくり返り、台東大学の教師学生数十名が体育館へ緊急避難した。
緑島では7日晩、電線が切断されたのか、全島が停電してしまった。漁船3艘が大波に呑まれ、約40〜50世帯のトタン屋根が吹き飛ばされた。横転した車も少なくなく、家屋の破損も極めて深刻であった。
台湾東部と南部の災害も深刻で、中央災害対応センターの資料によると、今までに2人死亡、72人が負傷し、樹木や看板の倒壊•損壊は1836件あり、各地方政府が対応している。
台東県長の黃健庭(オウケンテイ)によれば、全県の災害損失は20億元を超えるという。
災害状況を知ると同時に、台湾キリスト教福音宣教会は、各地のメンバーに台東の為共に祈るよう願い、災害救助隊員の安全と、災害後の復旧作業がスムーズにいくよう祈る事を促した。
※太麻里はパイワン族の言葉で「太陽が昇る場所」という意味がある。